アスキー・メディアワークス|B-PRINCE文庫 新人大賞

第1回 B-PRINCE文庫 新人大賞 受賞作品
小説大賞 受賞作品
小説大賞
『きみが教えてくれた』初津 輪(ういづ りん)
イラスト / 街子マドカ

あらすじ

 中等部の数学教師を務める牧澤は、自分が担任する生徒・小野寺から恋の悩みを打ち明けられる。同性の友人を好きになってしまった自分の性癖にとまどい苦しむ、まだ十五歳の小野寺。牧澤は、過去に同性との恋愛で苦い経験をしたこともあり、教師として中等部卒業まであたたかく彼を支え続けた。そんな牧澤に次第に惹かれていった小野寺は、高等部に入学してからも彼のもとをちょくちょく訪ねてくるようになる。少年から青年に成長をとげた小野寺は、真っ直ぐに牧澤に思いをぶつけてくるが、教師と生徒の壁を越えることが牧澤にはできなかった。
 小野寺の人生はまだ始まったばかり。自分の存在が彼の世界を狭くしていまうのではないかと思い、必死に気持ちを押し殺そうとする牧澤は、小野寺を遠ざけようと苦渋の選択をする。
 人を愛することに臆病になってしまった大人と、愛する人といることこそが幸せだと思い疑わない青年の甘くせつない想いのゆくえは──。

受賞者コメント

こんにちは。初めまして。初津輪と申します。
このたびは第1回B-PRINCE文庫新人大賞<小説大賞>を受賞させていただき、大変嬉しく思います。受賞のご連絡をいただいた時には、驚いて何がなんだかわからず、頭がグルグルとして気持ち悪くなってしまいました(小心者なんです)。その後冷静になって、今度は、本当に自分の書いたものでいいのかと考えてしまい、今現在はものすごいプレッシャーを感じています。
お話を書く時には自分自身が楽しんで書くようにしています。読んでくださるたくさんの皆様にも楽しんでいただけたらいいなあと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

モバイル大賞
『フレームアウトで口づけを』七卯イリ江(ななう いりえ)
イラスト / 三尾じゅん太

あらすじ

 わたし、永沢きよら。腐女子であるわたしの長年の夢「実写版BLゲーム」製作の企画がこのたび通りました! でも予算はあまりないから、キャストは社内のイケメン達。彼らにぴったりなシナリオをがんばって作ったけれど、現実のほうがゲームよりもよっぽどすごいことになっていたみたいで……!?
 ──ストーリー重視の恋愛ゲームで、もちろんキスは寸止め、さらに参加者には特別休暇がもらえるという企画部長の口車に乗せられて、新田はBLゲームのキャストとして参加することを承諾してしまう。しかし、主人公役を演じる後輩の氷堂が緊張しすぎて撮影がまったく進まない。お堅い氷堂の態度に好奇心を刺激された新田は、撮影中に氷堂の喉元を甘噛みすると、とんでもない破廉恥な声をあげてきて……。その日から、なんだか氷堂が気になって仕方ない新田。ゲームの中では主人公に恋する男はあと3人。中には本気で氷堂を狙っているヤツまで現れ、撮影現場は大混乱!!!
 現実はBLゲームよりも奇なり!? はたして、きよらちゃんのゲームは無事完成するのか!?

受賞者コメント

この度は、第1回B-PRINCE文庫新人大賞の小説部門で、モバイル大賞という栄えある賞を頂戴致しましてとても光栄に思っております。初めて取りかかったオリジナルの小説で、書き上げることができただけでも満足しておりましたので、まさか受賞できるとは思っておらずお電話を頂いた時は大変驚きました。まさか、という気持ちが残っておりますが、素直に嬉しく心弾んでおります。まだまだ拙作、作者ともに未熟さが目立ちますが、より多くの皆様に楽しんでいただけるよう、精進して参りたいと思います。願わくば二作目、三作目とお目見えできることを祈って。それでは、選考に携わってくださった全ての皆様と、創作活動に理解を示し支えてくれた家族に心から感謝の意を述べて受賞コメントとさせていただきます。

特別賞
『フラチなシェフは誘惑の味』青柳ユキト(あおやぎ ゆきと)

あらすじ

 名門料理学校へ留学するため、パリへやってきた遥人。しかし、空港でスーツケースを紛失してしまう。シェフだった亡き父が修行した二つ星のレストランに予約を入れていたが、ドレスコードが整わず、入店することも叶わない。落胆する遥人の前に現れたのは、気高さと鋭さを備えた美しい貴族の青年エールだった。事情を聞いたエールは「料理人としての記念の夜にすると決めたのに、そんなことで台無しにするのか」と一喝し上等なスーツを手配して、「一緒に食事すること」を要求する。ディナーを終えた帰りの車内で遥人を甘いキスと指で翻弄したエールは「いまのままじゃ、料理人になれないぞ」と思いがけない通告を残して去っていった。
 無事料理学校に入学した遥人だったが、エールの最後の言葉がずっと胸に引っかかっていた。ある日有名講師の料理実演に向かうと、その講師とはエールだった。遥人はその厳しい講義と美しい手さばき、そして出来上がった素晴らしい料理に愕然とする。高名なシェフから「料理人になれない」と言われていた事に気づき、悩む遥人。しかしエールは「俺ならおまえを料理人にしてやれるかもしれない」と持ちかけ……?

受賞者コメント

このたびは特別賞をいただき、本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。まだまだ未熟ではありますが、楽しく読んでいただける作品をたくさん書いていけるよう、一筆入萌!の精神で頑張ります。どうぞよろしくお願いします!

努力賞
『プラウドリリーの優しい休暇』保科志帆(ほしな しほ)

あらすじ

 ひと月前に亡くなった祖母の遺言で、祖母が招待されていたという豪華客船「プラウドリリー」の地中海クルーズに行くことになった慎。クルーズ船の中でも最高クラスとうたわれている船内に招待された慎は、慣れない豪華な船内にとまどいながらも、クルージングを楽しむことに。  その夜、甲板に出てひとり星を眺めていると、車椅子の老人に声をかけられる。老人は星座に詳しくふたりが意気投合していると、そこに、老人を心配して探していた秘書であろう長身の男性が現れた。白いパンツにワインレッドのシャツをまとった男性は、まるで雑誌のモデルのようで、整った口元から発せられる声に、慎は聞き惚れてしまう。  しかし、その声を聞いているうちに、慎はとある人物を思い出した。彼は、まとう雰囲気こそまるで別人だが、慎の学校の冴えない教師・市倉迅だったのだ。その日を境に、老人に気に入られた慎は迅と行動をともにすることになり、迅の隠された優しさや謎めいたその存在に惹かれていく――。そんなとき、慎は客船内で何者かに襲われ監禁されてしまい!?

『鼓動の旋律』弥生(やよい)

あらすじ

 大学進学とともに母の従弟の晴人のマンションで暮らす事になった由月。晴人のことを「だいぶ年上の、大人の男性」だと思いこんでいた由月は、実際の晴人の見た目の若さと、『片づけられない・起きられない・家事能力皆無のダメな大人』っぷりに閉口し、世話を焼きながら大学生活を送っていた。
 そんなある日、由月は晴人が有名な音楽プロデューサーであることを知る。ふと徹夜作業中の部屋を覗くと、そこには忘我の表情で、軽やかに、優雅にシンセサイザーの鍵盤を叩く晴人がいた。晴人の表情に魅せられ、紡がれる旋律に愛しさを覚えて、由月は急速に晴人に惹かれていく。
 焦がれる想いは「自分は本当に晴人と一緒にいていいのだろうか」という疑念を生む。何か自分にできることはないかと考えた由月は、晴人に性的な奉仕をしようと思いつき……!?

奨励賞
『マイハニーバニー』子桜まめ(こざくら まめ)

あらすじ

 空手部のエース・宮田智之は、学校でも硬派な男前として一目おかれる存在だが、実は大のかわいいもの好き! メルヘンで乙女なものを好み、ぬいぐるみにも癒しを感じてしまう外見とは相反する趣味の持ち主だ。
 しかし、父親の再婚相手の連れ子が、同じ学校の同級生である沢村亜樹だと判明し、自分の秘密を守るために、泣く泣く大事にしていたぬいぐるみを片付けることに。一方、同居することになった亜樹は、長い前髪と分厚いレンズの黒縁眼鏡で顔を隠し、学校でもいつもうつむいている暗い存在だった。「かわいい」とは真逆の亜樹にがっくりしていた智之だったが、一緒に暮らすうちに、亜樹の一生懸命で小動物じみた言動に愛らしさを覚えはじめる。
 だが、亜樹は男らしい智之に憧れを抱いており、母親の女の子趣味でさえ否定的な様子。そんな亜樹の存在が気になる智之は、ますます本当の自分を見せることができなくなり……。
 ひとつ屋根の下で起こるドキドキ義兄弟ラブ♥

『THEOBROMA』千島かさね(ちしま かさね)

あらすじ

 「Chocolat Co(ショコラ コウ)」のパティシエ・水原幸は、ヨーロッパで修行し夢だった自分のお店を日本で開業して二年、雑誌でも紹介されるようになり、ささやかながらも幸せな日々を送っていた。
 そんなある日、八年前に身を切り刻まれるような思いで別れた男・紀嗣と再会する。彼はかつて自分の会社のために政略結婚をし、それが原因で別れることになった相手だった。しかし、再会した瞬間、二人は過去の想いが再燃し身体の関係を持ってしまう。奥さんや娘がいる男性と交際を続けることに悩む幸。そんな二人の不毛な関係に気が付いた紀嗣の秘書を務める支倉は、幸に紀嗣と別れるように諭してくる。
 今度こそ紀嗣を手放したくないと、それを受け入れることができない幸だったが、このままでは紀嗣も自分も、彼の家庭もすべてが駄目になってしまうことに気が付く。だが、お互いの想いを思えば簡単には別れることはできないと、幸は支倉に相談をもちかけるが……。
 身を焦がすような想いを与え続ける男と、心に安らぎを与え見守り続ける男。二人の男の間で幸が最後に見つけた真実の愛とは――?

『空の蒼』野原 滋(のはら しげる)

あらすじ

 名前と気性の威勢はいいが、華奢で身体の弱い駒形銀次。銀次は、短期の仕事で訪れた下町の焼鳥屋で、大型犬のように丈夫で天真爛漫、そして天才的な頭脳を持つ千明と出会う。千明は何故か銀次に懐き、何かというと「構ってくれ」とまっすぐに銀次のもとへやってくる。そんな千明に、振り回されつつも銀地は次第に惹かれていく。
 ある日、かつて小児病棟で一緒に過ごし、病気を克服したはずの親友が事故死したという訃報に接した銀次は、死の恐怖に囚われる。そして不安から逃れるため、昔付き合っていた従兄弟を誘い込んで肉体関係を結んでしまう。その現場を千明に見られてしまい、自己嫌悪に陥った銀次は千明の前から去ろうとする。千明はなんとか銀次を連れ戻そうとするのだが……?
 失うことを恐れ、諦めることを選ぶ銀次と、まっすぐに気持ちをぶつける千明。正反対のふたりの、不器用な恋の物語。

『彼の背中』紫 陽花(ゆかり はるか)

あらすじ

 国立総合医薬科学研究所の「窓際」研究員・三原由宇は、目立たぬように雑務をこなす日々を送っていた。ある日、世界屈指の研究チームから招聘された若く美しい青年・加賀見ハヤトをリーダーとした大型プロジェクトが立ち上がる。由宇は加賀見に指名されメンバー入りしたうえ、助手に任命されてしまう。思わぬ大役に由宇は任を降りたいと嘆願するが、加賀見は一切聞き入れず、そればかりか身体を求めてくる。荒々しく蹂躙され、混乱する由宇。しかし加賀見から仕事に対する無気力さに檄を飛ばされ、なんとか彼の背中を追おうともがくうち、研究への情熱を取り戻していく。
 初秋、学会出席のため二人きりで海外出張することに。二人きりの部屋で、加賀見は由宇を恋人のように優しく抱く。急な変化に戸惑いつつ、敬意が恋へ変化していることを自覚する由宇。しかし、学会では加賀見との才能と能力の差を思い知らされ、さらには親しげに接する女性までが現れて……!?

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